ドイツ・ベルリンで開催された2019年ベルリンマラソンに参加してきました。人生4度目のフルマラソンでPB更新・Sub 2:45を達成しました。
大会概要
日程
2019/9/29 9:15スタート
距離
42.195 km(フルマラソン)
天候
曇り、ところによりにわか雨
気温
13~17 ℃
暑すぎず寒すぎず、非常に走りやすい気温でした。ただ、完走後は雨のせいでとても寒かったです。
シューズ
ナイキ ズームヴェイパーフライ 4% フライニット
結果
タイム
2:42:11(3:50.6/km)
後述しますが、終始ほぼイーブンペースでした。
順位
総合 589位
男女年代別 152位
日本人 11位(招待選手を除くと5位)
振り返り
ベルリンに到着した前日からレースを振り返ります。
レース前日(9/28)
Eurowingsの朝便でシュトゥットガルトからベルリン入り。まずはTXLバスでベルリン中央駅へ行き、ホテルにチェックインします。
今回宿泊したホテルは「IntercityHotel Berlin Hauptbahnhof」。このホテルはベルリンマラソンのスタート・フィニッシュ地点や、ベルリン中央駅からかなり近いので、ベルリンマラソンランナーにはおすすめです。さらに、宿泊者全員分の市内公共交通機関が無料で使えるパスをもらえるのもうれしいところです。客室や食事、アメニティは日本のビジネスホテルレベルなので、いつもやってるホテルレビューはしないつもりですが、1泊だけなら十分満足できるホテルです。ホテルのプリチェックインを行い、公共交通機関のパスをもらったらエキスポに向かいました。
エキスポ会場はテンペルホーフ空港という場所にあり、中央駅から電車と徒歩で30分近くかかります。到着後もゼッケンの受け取りは長蛇の列で、30分以上かかりました。エキスポでベルリンマラソンジャケットを購入予定でしたが、まさかのほとんど売り切れ。まぁ最終日ですからね。私はドイツ在住なので後日オンラインで購入できますが、もしオフィシャルグッズの購入を予定されている方は、エキスポ初日に行かれるのが良いかと思います。
お昼ご飯はエキスポ会場近くの日本料理店「Cocoro Japanese Kitchen」でカレーうどんを。
とても美味しかったです。
そのあとは、家族の応援予定ポイントをまわったり、ベルリンの壁を見に行ったり。ドイツ在住5年以上の私ですが、意外にもベルリンは初上陸だったりします。ドイツに住んでいるとドイツ国内旅行というのはあまり行かないものですね。
観光はそこそこで切り上げてホテルへ。夕食までまったりします。夕食はやはり日本料理店の「Heno Heno」。最後のカーボローディングで牛丼ときつねうどんを食べました。うどんはちょっとクオリティが低かったですが、出てくるのも早いしお値段もお手ごろで良いお店だと思います。あと、テイクアウトできるのがいいですね。翌日の朝食におにぎりを2つテイクアウトしました。
ホテルに帰って早めに就寝。9時半。小学生並の早寝です。
レース当日・スタートまで
朝5:45起床。レースが9:15スタートなので、消化に必要な3時間前、6:15までに朝食を終えます。朝食はHeno Henoで持ち帰ったおにぎり2個・バナナ2本・どら焼き2個。3日前からカーボローディングを十分に行っているので、当日の朝は食べ過ぎないように注意が必要です。その後軽くストレッチ、着替えなどして時間まで待機。
装備はいつも通り、ランニングシングレット・ハーフタイツ・雨除けのサンバーザー・グローブ、Tabio、ヴェイパーフライ、ガーミン245ミュージックです。
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8時過ぎにホテルを出発。ゆっくり歩いてスタート地点へ。スタートエリア内はランナー以外入ることができません。私は荷物預けなしでエントリーしたので、家族に上着を預けて中に入ります。かなり冷えるので、もう少しギリギリに行けばよかったかなとちょっと後悔。スタートラインで少し体を動かしながら40分ほど待機しました。震えるような寒さではなかったのでウォームアップはなし。
スタートブロックはC。1年前のエントリー時点で持ちタイムが2:50~3:00のランナーのブロックです。A,B,C,Dブロック(3:15までのランナー)は9:15に同時スタートですが、ブロックごとの人数はそれほど多くなく、ライン到達は42秒後でした。
レース振り返り
レース中はレースに集中していたため、最後の直線以外はまったく周りを見る余裕はありませんでした。よって、残念ながらコースの説明などはありません。噂通り最初から最後までフラットで、折り返しもなく非常に走りやすいコースでした。
目標は以前の投稿通り、Sub 2:45です。つまり、1kmのラップで3:54以下を刻み続けなければいけません。レース前には後半の失速を避けるために3:50から3:55の間で走ろうと決めていました。
10kmまで
スタート後、周りもそれなりのランナーなので混雑はそれほどなく、ガーミンで最初の1kmのラップを3:47で入ります。ちょっと早すぎるなという印象。意識的にペースを抑え気味にし、10kmまでは3:50周辺を刻み続けます。呼吸も足も特に問題はなさそう。6.5km付近で宿泊していたホテル前を通ります。家族に応援をもらい、ペースをキープ。家族の話ではこの区間は結構雨が降っていたそうですが、サンバイザーのおかげかまったく気にならず。
ハーフ通過まで
余裕が出てきたのと、少し前のグループに追い付いてきたこともありまったく意識せずに少しペースが上がった区間。ほとんどを3:40秒台後半で走り続けます。ハーフ通過ポイントでも家族の応援をもらい、今日は非常に調子がいいことを再確認。ハーフの通過タイムは1:21:07。もうこの時点で、Sub 2:45は確実に達成できると確信しました。フルマラソン4回目にして、ここまでハーフ通過時点に余力を残していたのは初めてのことです。
一点気がかりだったのは、ガーミンと路上の距離表示が少しづつずれてきていたこと。だいたい1kmにつき10mほど、ガーミンの方が速く距離を刻んでいました。5kmにつき10~15秒ほどの差になるので、これはかなり大きいです。ただ、ラップタイムは表示の+2秒と考えた方がいいな、と考えるくらいの余裕はありました。
35kmまで
ハーフでSub 2:45を確信したので、さらに上を目指します。ただ、ちょうどこの辺りで前を走っていたガイドランナーと表示されているユニフォームの方に追い付きます。どうやら、隣を走る視覚障害の方のガイドとして走っているようです。ただ、それにしてはめちゃくちゃ早い!視覚障害を持ちながらも2:45を切るペースで走っていることになります。興味があったのでしばらく近くをついて走ることにしました。ガイドランナーの方はこの先のコースについて詳細な説明を、絶えず話しながら走っています。
「50mくらい先から少し右にカーブしている」
「パーフェクトペースだ、このまま行こう」
このように常に声をかけ続けていました。このペースで走りながらまったく息を乱さずに。この二人、そろって半端ないなーと感じながら、28kmあたりで「よし、あと3分の1」と思い、足がまだまだ残っていたので少しスパートします。
レース後の振り返りで、ここが唯一の反省点でしょうか。スパートが少し早すぎました。
フィニッシュまで
35kmを超えたあたりから、以前ほど足が上がらなくなってきていることに気が付きます。家族の応援ポイントを35km地点だと勘違いしており、「あれ、まだかな?もしかしてもうすぎちゃった?」などと考えたりしていたのもペースダウンに影響していたかもしれません。実際には37km地点で、無事発見することができました。あの大観衆の中で3回ともちゃんと家族を発見できたのは、前日に応援ポイントを確認しておいたおかげです。
結果的に、やはりちょっとスパートが早すぎたようです。 あと5kmは我慢すべきだったと感じながら、37kmからはなんとかキロ4分の壁は超えないように足を前に進めます。 この辺りから、雨も強くなってきました。
残り1kmで、長い長い最後の直線に入ります。この直線はいろいろな意味で感動します。ものすごく幅が広く走りやすい道路、遠くにブランデンブルク門が見え、フィニッシュまであと少しだと感じます。沿道には1万人を超える大観衆。フルマラソンを走り始めて初めて、「あー、もうあの門を超えたらこのレースが終わってしまうんだ」と感じてしまうほどの名残惜しさがありました。割れんばかりの沿道の応援を受けて自然とペースも上がり、無事フィニッシュ。ラスト1kmはすべての区間ラップの中で最速だったと思います。ちなみに、ブランデンブルク門はゴールではありません。門を超えてさらに400mぐらい直線が続きますのでご注意を。
結果は2:42:11。4月に走ったボストンマラソンでのPBを11分以上更新し、目標のSub 2:45も大きく上回る好タイムをマークすることができました。
フィニッシュ後
雨がきつくなってきたこともあり、立ち止まらずにまっすぐホテルに向かいます。途中、リフレッシュメントセットや、荷物預けをしない人専用のポンチョをもらいました。
こちらがリフレッシュメントセット。自分でほしいものを取る方式のレースが多い中、ひとまとめにして袋に入れておいてくれるのは助かります。特に雨が降っており、早く帰りたかったので。
ポンチョもなかなか良い素材で作ってあります。雨が降っていてとにかく寒かったので、これがあって本当に助かりました。こちらは当日に荷物を預けない人だけがもらえるので、欲しい方は申し込みの時に荷物預けではなく、ポンチョを選択してください。その場合、「家族に荷物を預かってもらう」「ホテルをフィニッシュのすぐ近くにする」などの対策が必要です。
ホテルで家族と集合し、着替えてから昼食。当たり前ですが和食。「ichi」で、天ぷら定食とチキン南蛮をいただきました。
宮崎ご出身のご主人が作るチキン南蛮は絶品です。シュトゥットガルトに移転してほしいくらいです。
最後に
無事Sub 2:45を達成することができ、ロンドンマラソンのチャンピオンシップエントリー、東京マラソンの海外準エリートエントリーの資格を得ることができました。これからもワールドマラソンメジャーズ全レースサブスリー達成へ突き進んでいきます。
また、今回は4度目のフルマラソンにして初めてのネガティブスプリット。フィニッシュ後の感覚的にはまだまだいけるなという感じ。すぐにとは言いませんが、サブ2.5が達成できるビジョンが見えている感じがします。今回のレースでいろいろと考えることがあったので、別途記事にしたいと思います。
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初めましてKa_Naと申します。
ベルリンでのPB、サブ45おめでとうございます。
私も6スターフィニッシャーを目指しており、来年秋はベルリンかNYCMを走りたいと考えていたので、大変参考になり、刺激を受けました。
また、春はKazuakiさんと同じようにチャンピオンシップ枠でのロンドンマラソン出場を狙っています。
既に動き始めているかもしれませんが、私個人的な経験から、クラブ(ないし)陸連の対応が予想外に遅かったので、早め早めに登録に向けた準備をした方が良いかもしれません。
(加えて、池の名前のクラブは気になる但し書きがあったので避けました)
私もまだどうなるかわかりませんが、来年はともにロンドンを走れると良いですね。
Ka_Na様
コメントありがとうございます。
Ka_Naさんのブログは以前から読ませていただいています。特にボストンマラソン参戦記録、ロンドンマラソンのチャンピオンシップエントリーに関する記事はとても参考になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
本日、イングランドの某クラブに加入しました。そちらのクラブの説明によると陸連への登録は月一ペースで行うとのことです。チャンピオンシップエントリーの開始が11月末ということもありますので、来月頭まではこのまま待ってみようかと思います。無事エントリーが完了すればブログ上でご報告させていただきます。
ロンドンのスタートラインでKa_Naさんにお会いできることを楽しみにしています。