一般エントリーの抽選は倍率30倍以上とも言われているロンドンマラソン。ワールドマラソンメジャーズを全制覇して「Six Star Finisher」となるためには避けて通れない道なのですが、抽選に当選して出場するのは実質的にほぼ不可能となっています。

私は2020年4月に行われる次回大会に「Championship Entry」という出場補償枠を使用して出場する予定です。こちらの申し込みは来週(11/27)から始まり、期限は2020/1/17までとなっております。今現在ロンドンマラソンの出場枠を持っていない方でもまだまだ間に合います。

この記事ではそのエントリー方法をご紹介します。

チャンピオンシップエントリーの条件

エントリー・出場の条件は3つあります。

1.2018年以降に行われたフルマラソンもしくはハーフマラソンの大会で、次の表にあるタイム以下でフィニッシュしていること(証明が必要)

こちらは絶対に必要な条件です。各国の陸連、もしくはAIMSの公認大会である必要があります。まだ記録を持っていない方は、1月までまだまだ時間は残されているので、何とかクリアを目指してください。「こんなタイム無理だよ」と、簡単に諦めてはいけません。ランニング歴2年の私が、初マラソンを走ってから1年半後に達成できたんです。必死で頑張れば届かないタイムではないと思いませんか。

2.イギリスの陸上競技連盟(UKA:UK Athletics)の登録選手であること

この条件が日本人にはなかなかハードルが高いですが、今回私は無事登録が完了しました。後程の章で詳しく説明します。

上記1・2の条件を満たせばエントリー自体は可能であると思います。ただ、無事エントリーが認められても安心はできません。レース当日までにもう一つ準備が必要です。

3.レース当日、チャンピオンシップスタートゾーンからスタートするには、イギリス陸連の登録クラブの、クラブベスト(ユニフォーム)を着用すること

クラブベストがなくても一般ゾーンからスタートできそうな気もしますが、万全を期しておきたいところ。また、チャンピオンシップスタートゾーンはエリート選手たちのすぐ後ろだという噂です。PB更新やタイムの目標がある方は、この機会にぜひ最前列のゾーンからスタートしたいですね。こちらも後程の章で説明します。

イギリス陸連登録

ご存知の通りイギリスはUnited Kigdomと呼ばれ、4つの国からできた連合王国です。イギリスの陸連(UK Athletics)も国と同様に4つの陸連のまとめ役のような存在です。つまり、UK Athleticsに所属するには以下の4つの陸連のどれかに登録する必要があります。

・England Athletics
・Scotland Athletics
・Welsh Athletics
・Athletics Northern Ireland

登録方法自体は非常に単純で、それぞれの陸連が認めた陸上競技クラブに所属すれば、そちらのクラブが登録をすべて代行で行ってくれます。ちなみに、所属クラブはUKAの以下のページから検索できます。

所属クラブの選択

では、どの国のどのクラブに所属するのが良いのでしょうか。

今回の目的はロンドンマラソンへの出場です。大変失礼な話で申し訳ないのですが、実際に所属したクラブで練習を行う予定はありません。つまり、以下のクライテリアを満たしているクラブであることが重要です。

1.シリアス過ぎないこと

クラブによっては「最低月何回かは練習に参加してください」や、「UKAへの登録だけが目的の人はお断り」に近い内容を規約に表現している場合があります。このようなクラブを選んでしまうと後々問題になりかねません。失礼な言い方かもしれませんが、いい意味で「ゆるい」クラブを選択する必要があります。大人数が所属するクラブは、一人一人を厳密に管理していないためおすすめかもしれません。

2.登録費用が安いこと

練習には参加しないので、高額なスタジアム利用料などが年会費に含まれているクラブは避けるべきです。また、UKAの登録は毎年4/1から翌年の3/31までが区切りになっています。クラブの年会費もこれに合わせて徴収していることが多く、私が所属するクラブのように10/1(下期)以降の登録は年会費が半額になるところもあります。

3.年会費はオンラインで支払いが可能なこと

現金、小切手を持ってイギリスまでいくことはできません。銀行振り込みの場合も海外送金の手間や費用がかかります。クレジットカードやPaypalに対応しているクラブがベストでしょう。

4.クラブベストをオンラインで注文可能なこと

ベストをオンラインで注文できないと、レースのかなり前からイギリス入りする必要が出てきます。海外への発送まではしてくれなくとも、事前に注文できることは必須条件でしょう。

5.できるだけロンドンマラソンの会場に近いこと

クラブベストを事前に海外発送してくれない場合、レース前日までに取りに行く必要があります。あまり離れたところだと大変です。

前述のページを使って、数あるクラブの公式サイトから上記1から5のクライテリアを満たしていそうなクラブをいくつか見つけることができました。その中の一つに加入の申請を、無事クラブに加入、陸連登録も完了しました。

不特定多数の方がご覧になるブログ上にクラブ名を掲載してしまうと、所属クラブに迷惑が掛かってしまう可能性があります。別に隠しているわけではありませんので、上記お問い合わせフォームからご質問くだされば、Eメールでご回答しようと思います。

陸連登録の際の注意点

基本的にUKAはイギリス国内に住所がある人にしか登録を認めていないようです。ただし、本当にその住所に登録者が住んでいるかどうかまではチェックしません。言いたいことは分かっていただけますよね?あとはこちらの記事を参考にどうぞ。

登録完了まで

私の所属クラブは月に一回、新規登録者をまとめて陸連に登録していました。10/1にクラブへの申し込みを行い、UKAには10/15に加入申請がなされたようです。申請が完了すると、UKAから直接Eメールが届きます。

メールに記載されているURLから「myAthletics portal」の登録を行うと、無事本登録完了です。その際、クラブに伝えてあった住所が正しく登録されていなかったようで自分で変更することになりましたが、とても簡単でした。

本登録が終わったら以下のURLでライセンスチェックを行いましょう。こちらはEngland Athleticsのサイトですが、おそらくUKA登録者は全員チェックできると思います。

無事登録されていれば完了です。

ロンドンマラソンへエントリー

陸連登録だけで満足してはいけません。すべてはロンドンマラソンに出るためにやっていたことです。11/27イギリス時間10時からエントリーの受付が開始されます。詳しくはこちらを。

【2019/11/27追記】
本日上記URLからエントリーを完了し、即日承認されました。クレジットカードで出場費の支払い(37 GBP)も完了しました。登録住所はUK内のものを入力する必要がありましたので、UKAへの登録の際に使用したものと同じ住所を入力しました。さらに、UKの国番号から始まる携帯電話番号も入力が必要でした。(所持していないので適当な番号を入力しましたが、とりあえずは問題なさそう?)残るはクラブベストの調達だけです。

最後に

ロンドンマラソンの出場補償枠(Guaranteed entry)、チャンピオンシップエントリーの方法について解説しました。最初にイギリス陸連登録者に限るという規約を見た時には「ダメかも・・・」と思いましたが、意外にも簡単に登録ができました。参考になれば幸いです。

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2 Comments

  1. Kazuakiさん
    こんばんは

    陸連登録、とてもスムーズでしたね。
    あとはお互い手続きですね。
    正直なところ、週末の大田原より来週水曜日の手続きの方が気になっています。

    私は、ユニフォームの受け取りは、ロンドンにいる後輩に手間賃を払って受け取ってもらうことを考えています。

    また、Kazuakiさんが数日前にアップされていたGARMIN Pace Proの記事に影響を受けて、私も週末の大田原マラソンで早速試してみます。

    ドイツも寒くなっていると思いますが、風邪やケガに注意して頑張りましょう。

    1. Ka_Naさん
      コメントありがとうございます。おかげさまでスムーズにいきました。すでに日本人で同じことをされている方がいる、というのが心強かったです。チームベストの受け取りですが、私のクラブが契約しているショップは海外発送に対応しているため、取りに行くかどうか迷っているところです。幸いレースまではまだ時間がありますので、無事来週のエントリーが完了してから考えようかと。大田原、いよいよ今週末ですね。調整レースとして参加されるようですが、結果、PaceProのレビューともに期待しております。頑張ってください。

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